いよいよ赤ちゃんパンダ「シャンシャン」の公開が始まり、パンダフィーバーが過熱している今日この頃。
そこで私が声を大にして言いたいのは「パンダに会えるのは上野だけじゃないぞっ!」
和歌山県の南西部、南紀白浜。
ここにある「アドベンチャーワールド」には5頭のパンダが暮らしています。
パンダの故郷・中国以外で、これだけの数のパンダを一か所で見られるのはここしかありません。
そんなわけで持病の腰痛治療の湯治かたがた、アドベンチャーワールドへと行ってきました。
私がここを訪れたのは2017年の5月、おりしも上野でお母さんパンダシンシンに妊娠の兆候があるというニュースが流れた直後の事です。
チケットを買い、ゲートをくぐって園内へ。
少し進むとちょっとした人だかり、近寄ってみると早速いましたよ!
ふたごパンダのお姉さん、桜浜
この子の名前は「桜浜」。
2014年12月に生まれたふたごパンダのお姉さんです。
これが私のパンダとの初遭遇。
しかし、ただ寝転がって竹を食べているだけなのにずっと見てても飽きないのはなぜでしょう。
とても和やかな気分になってきます。
食事を終えると、寝てしまいました。
まるで休日のお父さんみたいな寝相です。
これは「パンダの中には人が入ってるんじゃないか」という疑惑が出るのもわかります(笑)
桜浜が寝てしまった運動場の横には、飼育施設の「パンダラブ」が。
いつもはこの中でもパンダと会えるのですが、この日は建物に入る事ができません。
というのも、この10日ほど後に3頭のパンダ「海浜」「陽浜」「優浜」が繁殖のため中国に渡ってしまうから。
3頭の健康管理のため、建物は閉ざされていました。
(3頭が中国に行ってしまうまでは、実に8頭の大家族だったのです。)
外から建物を覗き込んでみるとガラス越しに1頭のパンダが。
この子が3頭の内の誰なのかパンダ初心者の私にはわかりませんでした。
が、一心不乱に食事をする姿は可愛くもあり、日本での日々があと少しだけという事を思うと切なくもあり。
建物の中には3頭のうちのもう1頭。
昼寝中のようですが、まるで着ぐるみを干しているかのような寝相。
やっぱりパンダには実は人が入っているのかもしれません。
外側をぐるりと一周してみても、もう1頭のパンダの姿は見えませんでした。
他のパンダ達にも早く会いたい所ですが、その前に、決まった時間に開催されるアトラクションを見に行く事にします。
迫力満点、イルカショー
アドベンチャーワールドには、パンダ以外にもたくさんの見所があります。
その中でも特におすすめしたいのがイルカショーの「マリンライブ」です。
定番のジャンプや輪くぐりはもちろんですが、トレーナーさんと一心同体のアクションが凄い迫力です。
ゆったりとした感動的なシーンがあったり。
(念のためトレーナーさんの顔にはボカシを入れてあります)
色々なアトラクション
園内では時間ごとに色々なアトラクションが開催されていて、一日中楽しむ事ができます。
ペンギンパレード。
ペンギンの群れが園内をぐるり。
行進する姿を目の前で見る事ができます。
「アニマルアクション」では、大小色々な動物のコミカルなショーを楽しむ事ができます。
あまりにも色々なアトラクションがあって、全てを一日で見切る事はできませんでした。
(パンダを長い時間見ていたからというのもありますが)
アトラクションの一覧・タイムスケジュールは、アドベンチャーワールドのWebサイトで見る事ができます。
赤ちゃんパンダ「結浜」
さて、色々なアトラクションを見て回った後は、いよいよ一番のお目当てのパンダと会いに行きます。
それがこの「結浜」
2016年9月に生まれた、生後8ヵ月の赤ちゃんパンダです。
動くたびにあちこちから「かわいい~」の声。
遊具から落ちそうになったら皆「あぁ~っ!」
滑り台からすべり降りたら「おお~っ」
周りの観客みんなの声が不思議と揃う所に、まるで音楽ライブのような一体感を感じてしまいます。
ぬいぐるみだよ、ぬいぐるみが動いてるよ!(半狂乱)
そう言いたくなるくらいのモフモフ具合です。
ガラス一枚隔てた私のすぐ前、ぴょこんと立ち上がって、じっと私を見るではありませんか!
この瞬間私の心は、某携帯電話会社のCMの如く「ズキューン」と撃ち抜かれてしまいました。
まわりには他にもたくさんお客さんがいるのに、私だけにバッチリのカメラ目線をくれてしばらく見つめあう事ができました。
握手会で目の前でアイドルを見た人の心境はこんな感じなのかなと、ハマる人の気持ちが少しだけわかってしまいました(笑)
この間お母さんはというと、あられもない姿でずっと爆睡中(笑)
サファリワールド
せっかくなのでパンダ母娘が仲良くじゃれ合う姿も見たいと思い、母娘が起きるまでの間にサファリワールドを回る事にしました。
サファリワールドではライオンや象をはじめとした、色々な野生動物を見る事が出来ます。
サファリ内を一周する無料バス「ケニア号」もありますが、せっかくなので歩いて回って、より間近で動物を見てみようと思います。
キリンには間近でエサをやる事も出来ます。
(エサはその場で購入する必要があります)
雌のライオン。
寝ころんだり歩いたりする仕草はまるで猫のよう。
ライオンもネコ科の動物なんだなというのを改めて実感しました。
ちなみにライオンは、徒歩コースでは上の方にある展望台から生育エリアを見るだけになりますが、ケニア号に乗ると間近からその姿を見る事ができます。
他にも全部は紹介しきれないくらい、色々な動物がいます。
じゃれ合う親子パンダ
さて、そろそろお母さんパンダも起きた頃でしょうか。
再度パンダ母娘が暮らす「ブリーディングセンター」に向かいます。
おっ、お母さんパンダ「良浜」も起きて食事をしていますよ。
その横では元気に遊ぶ結浜も。
ゴクゴクと一心不乱に水を飲む良浜。
今もアドベンチャーワールドで暮らす結浜と桜浜・桃浜をはじめ、繁殖のために中国へと渡ってしまった5頭と、これまでに計8頭もの子どもを産み育てた肝っ玉母さんです。
ずっと水を飲み続ける良浜の横で転がって「ママ、あしょんで~」とアピールする結浜
最後はしっかり結浜と遊んであげる、やさしいお母さん良浜でした。
さて、そんな事をしている間に閉園時間が近づいてきました。
お父さんパンダの「永明」にも会いたかったのですが、親子パンダの姿に釘づけになっている間に一足先にバックヤードへ帰宅した後。
なぜかこの日はふたごパンダの妹「桃浜」の姿も見えず。
全てのパンダに会う事はできませんでしたが、それでもパンダの姿をたっぷり堪能できたので満足して帰路につく事にしました。
普通動物園は「ライオンを見に行く」のように、動物を「見に行く」場所だと思っていました。
ですが、パンダ好きの人はパンダに「会いに行く」と言います。
自分は今回、初めはあくまで湯治のついでにパンダを「見に行った」つもりでしたが、帰る時には、また「会いに行きたい」とすっかりパンダの魅力にやられてしまったのでした。
(写真撮影:2017年5月26日)
アドベンチャーワールドの感想
日本で一番多い、5頭のパンダと会う事ができるアドベンチャーワールド。
パンダ舎はとても広いので、ゆっくりとパンダの姿を見る事ができます。
しかもほとんどのブースではお客との間を隔てるガラスが無いので、より間近にパンダを感じる事ができます。
他にも野生の動物がもりだくさんのサファリや水族館。
子どもが遊べる遊園地もあって、親子や三世代揃で行ったり、老若男女誰でも一日中楽しめる場所です。
イルカショーを始めとした定時のアトラクションももりだくさんで、色々な動物のパフォーマンスを楽しむ事ができます。
唯一難点があるとするなら、食事がかなり観光地価格な事(笑)
ですがパンダや動物をあしらった、子供が喜びそうなメニューは多く取り揃えられています。
南紀白浜は地図で見ると辺鄙な場所に見えます(失礼!)
ですが大阪からなら特急一本、乗り換えなしで2時間半。
空港があるので東京からでも実は短時間で来ることができる等、実はアクセスしやすい場所なのです。
すぐそばには名湯として名高い白浜温泉もあるので、温泉でゆっくり泊まって翌朝からアドベンチャーワールドで一日過ごしてみるのはどうでしょう。
(白浜温泉周辺の宿はこちらで探せます)
満を持して始まった上野の赤ちゃんパンダ「シャンシャン」の公開は抽選制で超高倍率。
「東京は遠くて会いに行けない…」という人も、残念ながら抽選に当たらなかった人も、運良くシャンシャンに会えてパンダの魅力にハマってしまった人も。
ぜひ和歌山のパンダファミリーにも会いに行ってみてください。
「パンダファミリーの写真がもっとたくさん見たい!」という方には、魅力的な写真満載のこの本がオススメです。
姉妹サイト「BlueWind~商用利用可のフリー写真素材」でも、今回載せきれなかった物も含めたパンダの写真を公開しました。
ぜひこちらもあわせてご覧ください。